中央競馬のクラス分けは知っているけど、南関競馬(大井、浦和、船橋、川崎)ってどうなってるの?という方も多いでしょう。ここでは、中央競馬と南関競馬、クラスの分け方の違いと、南関競馬のクラス分けを詳しく解説します!
中央競馬のレースの場合、レースで1着(重賞は2着以内)となった時に、出走したレースの競走条件に応じて、「収得賞金(※1)」が加算されます。一方で、南関競馬は1着から5着までに入着した馬に与えられる着内賞金の合計額(通称:番組賞金)と馬齢によってクラスが分けられます。(※2)
中央競馬から南関東競馬に転入してくる場合も、中央時代における1~5着の本賞金の合計額を独自の式にあてはめ、南関競馬でのクラスを決定します。そのため、1勝したがあとは全て掲示板外という『500万下クラス』の馬と、デビューから2・3着を続けた『未勝利クラス』の馬が南関競馬に来た場合、2頭のクラスが逆転するという現象が起きます。
※1:競走条件(クラス)を区分するための賞金のことを言う
※2:一部高額賞金のレースについては、着内賞金に一定の率を乗じて番組賞金に反映しています。
つまり南関競馬では、5着以内に入り、賞金を獲得していけばクラスが上がっていくので、連続して2着でもクラスは上がっていくことになります。
これを表現した馬が、ダイヤモンドダンスという馬です。
この馬は、2011年7月に大井でデビューしました。
この馬は、デビューから2着→2着→3着→2着と安定した成績を残し、5戦目の重賞『ハイセイコー記念』でも3着と健闘!十分な番組賞金を獲得した同馬は、未勝利のまま、3歳馬の頂点を決める『東京ダービー』にも出走し4着と好走しました。(なお、この時の鞍上は的場文男騎手です。31度目の東京ダービー挑戦でした。)
ダイヤモンドダンスの成績データ
逆に、番組賞金によっては、レースに勝っても同じクラスのままということもあります。
南関東4競馬場では、常に同じ能力を持つ競走馬同士が競い、迫力のあるレースを提供していくために、競走馬の年齢や番組賞金によってクラス分け(格付)をしています。
中央競馬ではオープンクラスにあたる「A1」を頂点として、合計9のクラスに分かれており、上半期(1~6月)と下半期(7~12月)で、番組賞金によるクラス分けが異なります(※3)。
中央競馬のクラスと比較する際の1つの基準として、中央競馬との交流競走が古馬においては『A2・B1と中央1000万下』、『B2・B3と中央500万下』、3歳が概ね6月まで『未格付け馬と中央未勝利馬』、概ね7月以降『C1下(未格付け馬を含む)と中央未勝利馬』で組まれています。
さらに「組」といって、同一クラスの馬を一組・二組・三組・・・・・・とグループ分けをします。通常、数字の小さい組には、上のクラスに上がるための番組賞金がわずかな馬が集まり、数字の大きい組にはまだまだ多くの賞金が必要な馬が集まります。
組数につきましては、相撲の前頭・十両・幕下の○枚目をイメージしていただけるとわかりやすいかもしれません。(少し違いますが・・・)
出走表にはB3(一)や、C1(二)と漢数字で組が記載されます。
【表1】TCKの格付け
格/馬齢 | 3歳 | 4歳 | 5歳 | 6歳 | 7歳 | 8歳以上 |
---|---|---|---|---|---|---|
A1 | 2600 | 3300 | 4200 | 5000 | 5600 | 6000 |
A2 | 1800 | 2000 | 2500 | 3200 | 3800 | 4200 |
B1 | 1300 | 1500 | 1900 | 2300 | 2800 | 3100 |
B2 | 1000 | 1100 | 1400 | 1700 | 2100 | 2300 |
B3 | 600 | 700 | 1000 | 1300 | 1700 | 1900 |
C1 | 400 | 700 | 1000 | 1400 | 1500 | |
C2 | 200 | 400 | 700 | 1100 | 1200 | |
C3 | 200未満※ | 400未満 80以上 |
700未満 160以上 |
1100未満 240以上 |
1200未満 240以上 |
※4月以降は20以上200未満
格/馬齢 | 3歳 | 4歳 | 5歳 | 6歳 | 7歳 | 8歳以上 |
---|---|---|---|---|---|---|
A1 | 2800 | 3500 | 4400 | 5200 | 5900 | 6000 |
A2 | 2000 | 2200 | 2700 | 3400 | 4100 | 4200 |
B1 | 1500 | 1700 | 2100 | 2500 | 3000 | 3100 |
B2 | 1100 | 1200 | 1500 | 1800 | 2200 | 2300 |
B3 | 700 | 800 | 1100 | 1400 | 1800 | 1900 |
C1 | 400 | 500 | 800 | 1100 | 1400 | 1500 |
C2 | 200 | 300 | 500 | 800 | 1100 | 1200 |
C3 | 300未満 20以上 |
500未満 80以上 |
800未満 160以上 |
1100未満 240以上 |
1200未満 240以上 |