第65回 東京大賞典(G1)

令和元年を締めくくる砂の頂上決戦! 2019年12月29日(日) 15:40発走

イチオシ予想家

圧倒的競馬知識 須田鷹雄 VS 大井特化型人工知能 AI(AlphaTwinkle)

令和元年の攻略者はこの2名
人間orAI ラストGI あなたはどちらを信じる!?

令和元年の東京大賞典(GI)を前に、今年の攻略者である須田鷹雄とAlphaTwinkle(大井特化型AI)の開発者:貫井駿による東京大賞典出走馬の徹底討論が行われた。レース10日前で出走馬や騎手など未確定要素が多い中ではあったが、AlphaTwinkleの出したチャートを元に人気を集めるであろうオメガパフューム・ケイティブレイブ・ゴールドドリームの昨年の上位馬3頭を中心にして話は進んだ。

2名の最終予想を今すぐみる

写真:須田鷹雄
須田鷹雄 豊富な経験から多角的にレースを分析
  • 人気上位3頭中心は固そうだが、その中でも馬券的にはオメガパフューム。
  • 3頭にノンコノユメがどこまで食い込めるか。
  • ケイティブレイブの脚質はハマると強い。ゴールドドリームのローテはGI馬なら気にならない。
イメージ:Alpha Twinkle
Alpha Twinkle 大井競馬攻略のために生まれた特化型AI
  • 総合評価は人気3頭ともにもちろん高いが、馬券妙味で見るならオメガパフューム。
  • 近年の差し傾向重視と馬券妙味でノンコノユメとモジアナフレイバーが高評価。
  • ケイティブレイブは脚質と血統面で、ゴールドドリームはローテと過去の人気と着順の関係性で、AIは馬券的に評価を下げている。

両者とも共通してオメガパフュームを筆頭に挙げるも、AIは討論日時点でノンコノユメ・モジアナフレイバーの2頭を推した。須田も驚いた人気馬をあえてはずす大胆さについてAI開発者貫井の見解は?感情のないはずのAIが導き出すデータに、まさかの大井所属馬びいき疑惑が??

※討論は12/18時点での出走選定馬とデータを元に行われました。
写真:須田鷹雄 VS AI開発者の貫井駿

数千に及ぶファクターからAIが導く評価は、人の理解の及ばない部分も多い。
AI開発者の貫井駿がその根拠を読み解いて解説し、そこに人間代表として須田鷹雄が疑問をぶつける。

ローテーション分析で意見がまっぷたつ!

AIによる人気馬3頭の
総合評価とローテ評価

オメガパフューム
総合3.8ローテ3.1
ケイティブレイブ
総合3.7ローテ3.9
ゴールドドリーム
総合4.3ローテ2.6

貫井:ゴールドドリームは総合評価は高いのですが、ローテについては南部杯(ダ1600m)、チャンピオンズC(ダ1800m)を経ての東京大賞典という200mずつの距離延長を嫌ったようです。

須田:うーん、レベルが同じような馬が集まる条件戦だと有効な考え方だろうけど、G1クラスになるとそれを跳ね返す走りを見せてくれるからなぁ。過去にも距離延長をこなしてきているゴールドドリームにおいて、このローテは気にならないかな。

貫井:ローテに限ると、ケイティブレイブ、ロードゴラッソ(ローテ評価★4)の浦和記念組を高く評価しているようです。程よくレース間隔が空いていて、距離も本番と同じですから。2014年のサミットストーン(8番人気3着)パターン狙いですね。

脚質分析でAIは差し馬を重視する!?

AIによる各馬の脚質・
コース適性評価と馬券妙味

オメガパフューム
脚質2.0コース適性3.6馬券妙味5.0
ケイティブレイブ
脚質1.4コース適性3.1馬券妙味2.3
ゴールドドリーム
脚質2.4コース適性3.0馬券妙味1.4
ノンコノユメ
脚質4.8コース適性3.4馬券妙味2.8
モジアナフレイバー
脚質3.3コース適性2.9馬券妙味2.9

須田:その浦和記念組なのに、ケイティブレイブは全体的に控えめな評価。脚質が全然合わないという判断のようだけど…。

貫井:AIが算出した結果を見た時、僕も「え!?」と思いました。やはりダートですし、前目で競馬できる馬を重視したくなってしまいますからね。ただ帝王賞予想企画でインティ(1番人気6着)をバッサリ切ったAIの慧眼を信じます。ノンコノユメの脚質を非常に高く評価していることからも、最近の大井が差し・追い込みの決まる傾向という点を重視しているのでしょう。前走・前々走の後半3Fタイムにも注目しているようですよ。

須田:なるほど。AIって自分から(前に)いける馬に厳しめの評価を与えるのかな? 単純な前残りにはならないにせよ、ケイティブレイブの脚質でここまで低評価になるというのは意外。さらに脚質でいくとオメガパフュームよりゴールドドリームのほうが幅があると思うけどな。

AIは大井所属馬がお好き…?

須田:モジアナフレイバーが挙がったのにもびっくりかな。このレースは人気上位3頭にノンコノユメが食い込めるかどうかだと思っているから、この馬が馬券圏内もありそうな高評価というのはインパクトがある。

貫井:今回使用した大井特化型AI(AlphaTwinkle)には中央だけでなく大井の全競走のデータを学習させています。そのせいか、大井所属の馬に高評価をつけることが多いような印象を受けますね。もしかしたらAIが大井所属馬に情のようなものを感じているのかな…(笑)冗談はさておき、自分自身では導き出せないような馬ですから、もし3着以内に食い込むようなことがあればかなり面白いとは感じました。やはり末脚に期待しての評価だと思います。

大レースに影響される人間VS通常運行のAI

須田:こうして見ると、やっぱりAIって大胆な予想が出来るよね。正直な話、人気馬を完全に切ったりするのは、人間の予想家には結構難しいと思う。だって、当てたいもん(笑)世間からの評価も気になるしね。結局は当たったか外したかという世界だし、注目の集まるレースは特にそう。でもAIはそういう感情はなく、あくまでたくさんあるレースのひとつとして予想しているんだね。

貫井:仰る通りです。大レースだから手心を加えて当てにいったりするわけではなく、普段から全レースを買っていくことで回収率がプラスにするような考え方で動いています。

須田:だからこそ、人間の感覚とは異なる結果になるのか。もしケイティブレイブが崩れたり、モジアナフレイバーが3着に来たら、大したものだと思うよ。人力でのデータ予想は成熟してきたけど、人間の介入しないAI予想はまだこれから。20年前に思い描いていたような夢の予想方法がいよいよ現実になりつつあるなと感じさせられるね!

写真:須田 鷹雄

総合派

須田 鷹雄

多彩なデータで高配当を生む馬券錬金術

プロフィール

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。
以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。「バンキシュ!」「ガラット」など多数のデータを元にそのレース予想を展開。

予想印
9オメガパフューム
2ケイティブレイブ
12ゴールドドリーム
10ノンコノユメ
13ロードゴラッソ

見解

昔に比べると中央枠が広がったぶん予想の選択肢も増えているはずなのだが、今年は中央馬の中で3頭が他馬にだいぶ差をつけている印象。そうでなくても過去10年のうち4回は1~3番人気馬が順番こそ入れ替われど1~3着を占めており、今年もそれに近い決着が予想される。まずは3強の中でどれを重視するか、そして一角が崩れたときに3着の可能性をどの馬に見出すかというのが予想のポイントとなる。

◎はオメガパフューム。JBCクラシックはコースが、チャンピオンズカップは展開が合わなかった。大井の2000mは相性が良いし、他の2頭に比べてコース替わりによる上積みが大きい。

○ケイティブレイブは楽に先行できる点が魅力。▲ゴールドドリームは3番手というとだいぶ下げたように見えてしまうが、馬の問題というよりは配当面を意識して3強決着の中ではなるべく高めの3連単になってほしいというイメージだ。

3着候補の△は2頭。南関ファンの人気を集めそうなモジアナフレイバーではなく、過去の実績で格負けしない△ノンコノユメのほうを南関から。中央馬では枠が悪いが前2走よりは展開が向きそうな△ロードゴラッソ。

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イメージ:AlphaTwinkle

データ派

AlphaTwinkle

大井を攻略するために生まれた

プロフィール

AlphaTwinkleは、AlphaImpactが開発した従来のAI予測エンジンを、当企画のために「大井競馬」に特化するようにチューニングをしたAIによる予想です。 AIの入力となるファクターは、出走馬1頭に対して、枠順、脚質、過去のタイムなどの実績、騎手の成績、コース適性、血統情報など約2000種類に及びます。
過去の大井競馬で実施された数千レースの結果から、それらのファクターと回収率の高さのパターンをAIが自動で見つけ出し、未来のレース結果を予測します。人間が予想するときの情報量とは比較にならないくらい膨大なデータを元に予測しているため、 人間の目には一見して買い要素が無いように見える穴馬も見つけ出すことも可能となります。

予想印
9オメガパフューム
5モジアナフレイバー
10ノンコノユメ
7ロンドンタウン
12ゴールドドリーム

見解

◎オメガパフュームは前走のチャンピオンズCで6着と凡走しているものの、同コースで行われたG1で3戦2勝、2着1回と高いコース実績が高評価ポイント。
血統面でも、母父ゴールドアリュールは大井競馬では好材料で、勢いのある4歳馬というのもプラス。

◯モジアナフレイバーは、JRA所属馬が優勢の交流G1の中では数少ない、大井特化型AIが好む大井所属の有力馬。
近年の東京大賞典では差し・追込が有利の傾向が見られ、前走上がり3F最速をマークしているように良い末脚を持っているところが今回の条件にマッチ。

▲ノンコノユメは元JRA馬の大井所属馬で、大井競馬場で7戦中6回複勝圏内という高いコース適性を持ち、モジアナフレイバーと同様に後半の脚力が高い評価。
7歳の年齢がネックにはなるが、馬券的な妙味はあるので狙いたい1頭。

△ロンドンタウンは人気薄になるが、フジキセキ系の父カネヒキリという血統が今回コースとの相性が良く、馬券に入れる価値ありとAIは判断。

△ゴールドドリームは人気が予想されるので馬券的な旨味は1枚劣るが、この2年間でG1複勝率100%の高い実績はAIでも軽視できず、印5番手の評価。

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